20130124

「007 スカイフォール」を観てきました

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前作は未見なのでカジノ・ロワイヤルぶりの007。だいぶ前に観た予告編からてっきりMI6に不信感を抱いたボンドが組織を離れるか否かで最後まで引っ張る物語かと思っていたらまったく違っててびっくりです。

冒頭の息もつかせぬチェイスから終盤のボンド生家でのバトルまで、アクションシーンはさすがのど迫力。ボンドと大フィーチャーのMはもちろん、多彩な登場人物も楽しませてくれました。特に敵役ミスター・シルヴァがはまってました。しかし、今作のボンドガール(セヴリン? マネーペニー?)はMにおいしいとこ持っていかれましたね。ボンドが彼女に"Yes, Mum"と答えるのがなんかいいなぁと思ったので、これが聞けなくなるのは残念です。印象に残ったシーンは、ユニオンジャックのかけられた棺が並んだ部屋でMが佇んでいるところ。不謹慎だけど美しかった。あとはフランス人シャンソン歌手シャルル・トレネ Charles Trenetの名曲Boum!をBGMにした廃墟となった島での場面。緊迫した雰囲気と牧歌的なメロディの対比ってぐっときますよね。シルヴァによる襲撃シーンでジョン・リー・フッカーのBoom Boom(ここではアニマルズバージョン)も効果的に使われており、boum(仏)=boom(英)なので意味があるのかなと思ったら、どっちも彼の残忍性や攻撃性を擬音的に表現しているんだとか。なるほど。

概ね満足なのですが、今作のオープニングのタイトルバックはあんまり好みじゃなかったので残念です。あと余談ですがタナー役の俳優さんが私よりかなり年下だということをさっき知って、少々動揺しております。

20130121

Dear NASA: Please Send Me a Rocket

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ほしいと思った時にはとっくに絶版で、それから約10年超。2007年にこんな日記を書きましたが、ようやく入手できました。『Dear NASA: Please Send Me a Rocket』。発行年は1964年、ちょうどソ連との宇宙開発競争真っ只中な時代のアメリカの子どもたちがNASAや大統領に宛てて書いた(意図せずとも)ユーモアたっぷりな書簡集です。「平日は学校があるから土曜か日曜だけ宇宙飛行士になりたい」「この夏に月に行きたい3人の男の子ですが、犬を連れて行ってもいいですか?」「宇宙飛行士にならせてくれますか? もし駄目なら(代わりに)フロリダの絵はがきを送ってください」「アメリカは世界で一番いいラケット(ロケットの綴り間違い)を持っていると思います」などといった子どもらしいとぼけ具合の手紙満載で、思わず頬がゆるみます。まあ、私の語学力ではあんまり意味がよくわからないものもあったりするんですが、そこはフィーリングで乗り切ります。ちなみに序文は宇宙工学の権威であり当時マーシャル宇宙飛行センターの初代所長であったヴェルナー・フォン・ブラウン氏で、ものすごく力の抜けた素敵な挿絵は『すてきな三にんぐみ』が特に有名なトミー・ウンゲラー(“アンゲラー”とも)氏とかなり豪華。
それにしても、こんなに長い間eBay・Amazon.com共に滅多に出品が無かったのに、ここへ来て何故か次々と。しかも昔に比べると格安で。もしかして再販されるの? もしそうだとしてもかまいません。手に入ってしまえばもう何が起こっても許します、と言いたいところですが、剥がれない巨大バーコードシールを裏表紙にべったり貼ってくれた古本屋はちょいと許せませんよ。

20130114

寒中お見舞い申し上げます

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生来のズボラさがたたって、ここ数年ですっかり定着してしまった年賀状代わりの寒中見舞い。それさえもまだ手付かずだったのですが、早くしないと立春が来てしまう!ということで、今日あわてて作って印刷会社に発注しました。
しかし、今冷静に構図を見直してみると、道路にかまくらがあるのがどう考えてもおかしい。

20130113

13人のドワーフの見分け方を考える

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『ホビット』を観た後はドワーフ達の見分け方とそれぞれの関係を調べつつ、こんな一覧を作ってました。見れば見る程複雑な意匠の髪とヒゲばかりだったのでかなり端折ってますすみません。簡素化が難しい。ちなみに調子にのって海外サイトに投稿したら、けちょんけちょんの評価が付きました。でもくじけません。

〈2013.1.17 追記〉ドワーリンの綴りが間違っているとの指摘をいただいたので修正して再UPしました。他も説明ちょっと直したり。

「ホビット 思いがけない冒険」を観てきました

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「実に毛深い映画だ」 ー ピーター・キング(『ホビット』ヘアメイクデザイナー)


ようやく映画『ホビット  思いがけない冒険』を観てきました。なんだか近所の映画館では早々に打ち切られそうな気配が濃厚だったので少々不安だったのですが、そんな心配もどこへやらのおもしろさでした。それどころかロード・オブ・ザ・リング(以下LOTR)よりも美術やヘアメイクがグレードアップしてるような。前3作をDVDで済ませたことをとても後悔していたので、今回スクリーンいっぱいに映し出された迫力のセットや大自然に大満足です。

で、冒頭に引用したピーター・キング氏のコメント(ホビット通信 ビデオログ第8弾より)。この映画の感想はまさにこの一言に尽きるのですが、実は私とうとう最後までドワーフ13人全部は覚えられませんでした。顔と名前が一致する人・しない人、それどころか帰ってから調べてやっと「こんな人いたっけ?」と再認識した人まで。ちなみに存在が頭から抜けていたのは、ドーリ、オイン、グローイン、ビフールです。これはぜひともじっくり13人の見分け方を勉強してからもう1度観に行って、それぞれの活躍ぶりを確かめてみたいものです。それにしても、ドワーフといえばLOTRのギムリのようなタイプばかりかと思っていたので、トーリンやキーリのようなすらりとした男前系もいるのかと驚きました。そりゃ若手もいますよね(女性や子どもも出てきましたね)。でも小っこいんですよね。あの顔で。小っこいといえば、初めてLOTRを観た時も予備知識が無かったので、最初のフロドとガンダルフの場面で「へー、イライジャ・ウッドってかなり小柄なんだー」と呑気に思ってました。小柄にも程がある。
話がそれましたが、旧作メンバーも登場したし、このまま見せ場が無いのではと心配になったビルボもちゃんと活躍したし、戦闘シーンはあいかわらずカッコいいし(ちょっとえぐかったりするけど)、見所てんこ盛りでした。どんなにベタな展開も、この映画なら許せてしまう不思議。さっそく次作が楽しみなのですが、次が今年の年末、最終作が来年夏って…。

ちなみに3Dでの鑑賞だったのですが、ここ1年でぐっと乱視が進んだせいか目の焦点が合いにくくてちょっと疲れてしまいました。疲れたせいか、駐車場まで行って車に乗り込むまで3Dメガネをかけたままなことに気付きませんでした。今度は絶対2Dにしようと思います。

20130108

「レ・ミゼラブル」を観てきました

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小学生の頃なぜか家にあったマンガ版『ああ無情』。幼い私は「本宮ひろ志にしては線の細い絵だな」と思い込んでいましたが、後にその作品は同氏のアシスタント経験のある金井たつお氏によるものだと知りました。ちなみに実家が本屋だったのでなんとなく本宮ひろ志氏の絵柄を知っていただけで、『俺の空』を愛読していた訳ではありません。それはさておき、何故か私はこの本がいたく気に入り、一時期繰り返し読みふけっておりました。愛だの真の人間性だのといった物語のテーマに気付くことはなく、単純にジャン・バルジャンの数奇な人生がおもしろかったのです。まあ、「ジャンバルジャンって、逆から読んでもジャンバルジャン」「銀の燭台が家にあったらかっこいいだろうな」「コゼットのチェックのドレスがかわいいな」「ジャベールはしつこいな」程度のことしか考えていなかったので、読み込んだ割にはあらすじも大雑把なものしか覚えてなかったのですが。



で、昨夜『レ・ミゼラブル』を観てきました。結論を先に言いますと、ぐぐっと来るシーンは数あれど、期待しすぎたかなーという感が。いや、最初の囚人たちの場面ではおおっと引き寄せられ、学生たちの暴動のとこやラストでは熱い涙をこぼしましたよ。それにもちろん作品世界も美術も役者さんたちの演技も歌もどれをとっても大変素晴らしかったです。アン・ハサウェイの熱唱シーンでは“これだけ上手く歌いながら演技もするってすごい!”と心底思いました。

では何が原因かというと、やはり全編歌で物語が進むというのが私には合わなかったようです。ミュージカル映画の大前提を真っ向から否定するこの感想。じゃあ最初から観に行くなよと言われそうですが、『雨に唄えば』や『シカゴ』『ドリームガールズ』などはおもしろかったし、『ロシュフォールの恋人たち』にはかなりはまったので“なんだ私ミュージカル結構いけるかも”と思ってたのです。そういや同じく全編歌の『シェルブールの雨傘』は最後まで起きていられませんでした。

まず1曲が基本的に長く、個人の心情しか歌われないので、全体的に情報量が少なくなり物語にぶつ切り感が生じるように思うのです。たとえば前半の年代が一気に飛ぶのはいいとして、ジャン・バルジャンがコゼットに出会って新しく生きる喜びを見出した旨が歌われていますが、絵としてはたいして二人の生活が描かれていませんよね。これが普通の映画なら台詞なり絵なりで二人の結びつきをもう少し納得させてくれるんだろうな…なんて、ミュージカルを観に行って言う台詞じゃありませんね、すみません。また学生たちによる暴動がじっくり描かれていますがマリウス&仲間たち寄りなため、その分後半微妙にジャン(略)親子の影が薄かったように思います。いや、基本的に成人コゼット(アマンダさん美しかった)、重要登場人物の割にキャラが薄い。マリウスと祖父の関係の変化も唐突に見えました。

とはいえこれは、“ミュージカル『レ・ミゼラブル』”の完全映画化。その辺をうだうだ言うのは野暮ってもんでしょうね。しかしマリウスに思いをよせる娘さんがてっきり意地悪ライバルキャラかと思ったら大変健気でいいこでしたね。関係ないけどウエストのくびれもすごかった。
と、(関係ないことまで)長々と書いてしまいましたが、力強い映画であったことは確かです。

Les Miserables - http://www.lesmiserablesfilm.com/
ここから各国のオフィシャルサイトにリンクしてます。暇だったので見比べました。基本どこも同じデザインなのにフランスやスイスはユニバーサル・ピクチャーズの、チェコは配給会社らしいbontonfilmのサイトの1コンテンツでしかなかったりと独自の見せ方。そして日本だけ何故かメロドラマ感漂うこてこてのビジュアル。「レ・ミゼラブル」のタイトルは台湾語では(中国語も)「悲惨世界」だそうです。


お正月旅行

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年明けすぐの高山→白川郷→金沢旅行。駆け足の3日間でしたが、大変満足のゆくものとなりました。時間全然足りなかったけど。やっぱり雪景色はいいですねぇ。SORELのブーツが大活躍。たった3日間のために靴を新調するのもなぁ、と思っていましたが、これ無しではきっと動き回れませんでした。雪をなめたらいけません。
白川郷は想像よりずっと観光客も店も多く、あれ?と思う点も少々ありましたが、それでもやっぱり展望台からの絶景ぶりは感動ものでした。しかし、雪のせいか何をするにも時間がかかり、5時間程度の滞在ではまわりきれませんでした。おかしいな。次行く機会があれば、ぜひ五箇山方面にも足を延ばしてみたいです。
高山は想像以上に情緒ある素敵な街だったし、今回2度目・20年ぶりの金沢は見所が多すぎてまだまだ行き残したところがたくさんあるし、うーん、再訪してみたい場所ばかりでしたよ。